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時を超えて縁を紡ぐ家
6月初め、一本の電話。
内容は雨漏りがしているようだから見に来てくれないか?とのご相談。
少し年配の女性の声。
わたしは、『失礼ですが、お家はいつ頃、どこで建てられましたか?』と尋ねると
その方は、自分は家主の弟が東京に住んでいて
姉の自分が近くに住んでいるので代わりに家を管理しているとのこと。
たまたま天気が良かったので風を通しに足を運ぶと
仏壇のあたりが濡れているという。
天井の辺りから雨漏れしているようだと話された。
亡くなった伯父から川内産業さんで建てたと聞いているが
間違いなかったか?とのことだったけど
その時は古くから務めている社員さんも不在で詳細が分からなかった。
後日、聞いてみるとその家は昭和52年
現会長が大工の時に建てた家だということが分かった。
わたしもよく通る道沿いに建っている家だったけど
白壁に囲まれ中がほとんど見えなかった。
後日、調査に行くと敷地は多分1000坪を超える立派な日本家屋だった。
今は家主が不在の為、庭の管理も難しいようだけど
少し手を加えれば又、見違えるような庭とお屋敷になるだろうと感じた。
入母屋の屋根、格式高い伝統文化の日本家屋。
今でも変わらず立派だった。
会長も懐かしくなったのと自分が建てた家の様子も気になり修繕に出向いた。
そこから又、新しい出会いが生まれた。
家も息を吹き返した。
時『とき』のなかで継承していくもの
伝統、分化、技、知識、、、形が見えない色んなものがあるけど
わたしたちは今このとき『縁』を紡いだ。
庭の軒先の梅ノ木が今年も立派な梅を実らせている。